櫻井祥子(ヴァイオリン)


3歳よりニューヨークにてヴァイオリンを始め、愛知県立芸術大学音楽学部を卒業後、オーストリア国立グラーツ音楽大学へ2年間留学。留学中、ヨーロッパ各地で演奏、チェコではオーケストラとブルッフのヴァィオリン協奏曲を共演。現在、ダンスや絵画、和太鼓とのコラボレーションなどクラシックに限らず演奏活動を続け、2019年よりHorizon Internatinal Japanにてヴァイオリン講師。自身が主宰するクローネムジカにて後進の指導にあたり、ジャンルを問わず指導。これまでに、大津純子、瀬戸遥子、M・ヴァイマン、Y・クレスに師事。葉山在住。
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音楽を始められたきっかけ

3歳の時に、父の転勤でニューヨークにおりました。私が、いつもレコードを掛けてとせがんで、それに合わせて踊っていたのを見て、母は何か音楽をやらせてあげようと思ったようです。そんなときに、ジュリアード音楽院に通っていた日本人学生のヴァィオリニスト大津純子氏と出会い、ヴァイオリンを始めたのがきっかけです。5歳ぐらいで帰国したあとは、大学に入るまで横浜に住んでいました。そのジュリアード音楽院の先生繋がりで先生をご紹介いただき、小学校6年生の時に瀬戸瑤子氏に運良く師事することができました。先生のレッスンで特徴的だった事は、身体の使い方に2時間レッスンの大半を使う事でした(あくまで私の場合ですが)。その身体の使い方は、ヨガやダンス、スポーツにも通じ、子どもながらに真理は一つなのだなぁとつくづく感心したものです。その事が今でも生かされて、私は自分の生徒さん達に大切に伝えています。

大学は、愛知県立芸術大学音楽学部に進み、卒業後、一年間自分で少しお金を貯めて、オーストリア国立グラーツ音楽大学へ2年間留学しました。

留学を通して一番印象的だったのは、日本とオーストリアに於いて、音楽と人との距離感が全く違う事でした。エピソードとしては、日本の音大生同士が初見などを練習室で弾いて遊ぶことがありますが、オーストリアでは、練習室に留まらずパーティの途中で誰かが楽器を出して演奏しだし、歌いたい子は歌い、そこにピアニストが飛び入り参加、どんどん輪が広がって音楽が繋がっていくのが、とても楽しかったです。プロの演奏家同士でも、上手い下手は関係なく、純粋に音楽を楽しむ感じがとっても素敵でした。また、別の話ですが、オペラ座の会場で一階の席ではタキシードやドレスのフォーマルですが、立見席当時約700円ぐらいでジーパンでもOKだったりと、受け入れる間口が広いから文化が受け継がれていくのだなと感じました。音楽と人とが、やさしく寄り添い距離感が近く、生活に溶け込んでいるのがとても印象的でした。

帰国後、横浜から結婚して葉山へ移り、フリーランスでソロやアンサンブル、オーケストラで活動しています。クラシックだけでなく、ポップスも好きなので、色々なコラボレーションをしています。

今後の活動

ホールでクラシック音楽のソロやカルテットの演奏会なども開催する予定ですが、色々なジャンルとのコラボレーションもしていきたいです。例えば、お花やお食事とのコラボレーション、産後ケアの親子向けコンサートなど、私なりの音楽を伝えたいと思っています。

コロナの最中は、あまり公演活動が出来なかったのですが、ポップスも好きなので、藤井風さんのファンの方がパーソナリティをやるというラジオ番組を3か月やらせていただきました。藤井風さんからは、歌だけでなく、小さなメッセージからも学ぶところがたくさんあります。彼の発信力、人間的魅力から色々学んでいきたいです。私も演奏会やSNSなどを通して、微力ながらメッセージを伝えて行きたいと思います。
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音楽を目指す方へのメッセージ

音楽の道に進まれている方は、物凄く練習されてると思います。

練習ももちろん必要不可欠ですが、心を養うこと、情緒を養うことがそれと同じぐらい必要だと私は考えています。
結局音楽などの芸術は、その人の人間性や心のひだがそのまま表れてきます。どれだけ超絶技巧が弾けても、そこがなければ感心されることはあっても、人を感動させる事はできません。私が思う情緒を養うのに必要なことは、なるべく自然と触れ合うことです。たとえば、公園で蝶を見つけて微笑み、草花の葉っぱにそっと触れる。ビルの合間から真っ赤な夕日が沈んでいくのをじっと眺めるというような小さな事。それが、知らず知らずのうちに音楽に反映されていくんだと思います。

音楽は、古代より人間が紡いできたかけがえのない宝物だと信じています。

音楽を目指す方、プロ、アマチュアに限らず音楽を続けてほしいと思います。心より応援しています!

(2022年9月取材)

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