尾方凜斗(作曲家)

1995年徳島県徳島市出身。東京音楽大学大学院作曲指揮専攻作曲研究領域(芸術)を修了。桐朋学園大学音楽学部カレッジ・ディプロマ・コース作曲専攻を年次修了。作曲を伊藤弘之、原田敬子、細川俊夫、伊左治直の各氏に師事。湯浅譲二と松平頼暁各氏のマスタークラスを受ける。

主な活動は、いわゆる現代音楽を中心とした創作活動やスクール・バンド向けの作/編曲、吹奏楽を中心とした合奏レッスン等の講師。小学生向けの教育教材への出演や、ラジオ出演、吹奏楽コンクールの審査員などの活動もある。

これまでに、第12回全日本吹奏楽連盟作曲コンクール第1位、第18回弘前桜の園作曲コンクール一般部門(審査委員長:下山一二三)第1位、弘前市長賞などを受賞。
スクール・バンドを対象とした作品は、東京佼成ウインドオーケストラやOsaka Shion Wind Orchestraなどによって演奏され、いくつかの作品はティーダ出版から出版されている。

2023年6月20日渋谷クロスFM『音楽マンションプレゼンツ Life with Music』出演映像アーカイブ

音楽を始められたきっかけ

音楽をはじめたきっかけは、幼稚園の年少の時にピアノを始めたことです。
その後、中学で吹奏楽部に入り、金管楽器のチューバを高校までの6年間続けました。

作曲は、小学4年生の頃に家のパソコンに入っていたDTMソフトで、リズムやメロディーなどをパズルのように組み合わせて遊び始めたのが最初のきっかけです。
その後、中学の吹奏楽部で演奏するために当時の流行曲を吹奏楽編曲しました。
同時に吹奏楽曲や室内楽曲の作曲も始めたので、楽譜を用いる作曲の発端はここにあります。

音大への進学を決断したのは高2の夏で、普通よりも遅いかもしれません。和声法やソルフェージュなどの受験準備を経て、大学へ入学しました。

四国の徳島出身で、普通科の高校ですので身の回りに音大を受験する人もいませんでしたし、もちろん身近なところに作曲する人も居なかったので、自分の能力を過信していました。しかし大学に入ると、自分より遥かにレベルの高い方々がたくさんいらして驚きましたし、そこで軽く挫折しました。

プロの作曲家をはじめて意識したのは、大学院2年の時に、吹奏楽の賞を受けたのがきっかけです。
継続の先に何かあるだろうと勉強を続けていたので、仕事で音楽を続けてゆく自信へ繋がりました。

今の活動

いわゆる現代音楽の創作、スクールバンドを対象とする作編曲のほか、学校の吹奏楽部を指導する仕事をしています。
スクールバンドへ向けた創作の中でも、校歌の編曲や野球部の応援歌の作曲などは、その学校がずっと使い続けられる楽譜を作るのが、一番の難しさです。
少子化などによって部の状況は変わり続けるので、楽器の編成法から工夫した楽譜作りを心がけています。

今後の活動としては、学生時代のような自発的な作曲の機会が減ってしまっているので、じっくりと腰を据えて取り組む、比較的規模の大きな創作にも取り組んでいきたいです。

音楽を目指す人へのメッセージ

まだまだ私も道半ばで、自分の能力不足を日々痛感します。
自分の作品の中で「これが代表作である」と、自信を持って言えるものがないのも現状です。
それでも私は「継続していれば、何か良いことがあるかもしれない」と思って、ここまでやって来ました。
音楽を続けていれば、いろいろな不安が出てくると思います。
それでも「継続していれば、何か良いことがあるかもしれない」と思って、続けて欲しいと思います。

(2023年7月取材)

2023年6月20日渋谷クロスFM『音楽マンションプレゼンツ Life with Music』出演映像アーカイブ


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